「本気で狂ってみる」と宣言したLE SSERAFIMの気迫が、今回は大衆の心に届くのか。
デビュー以来、発表する曲ごとにヒットを飛ばし、4世代ガールズグループの代表的存在となったLE SSERAFIM。しかし、今回のカムバックは重いプレッシャーがかかっている。今年4月に「2024コーチェラ・バレー・ミュージック・アンド・アーツ・フェスティバル」（以下コーチェラ）のステージで不安定なライブパフォーマンスを披露し、実力論争に巻き込まれたからだ。
「夢の舞台」への登場はデビューからわずか2年で、K-POPアーティストの中で最も短期間での参加だった。この記録は意味のあるものだったが、不安定な呼吸や音程の乱れなど、歌唱力に対する厳しい批判が相次ぎ、最短期間での進出という意義が色あせてしまった。さらに、日本人メンバーのサクラが「これまで私たちが見せたステージの中で最高の舞台だった」と投稿し、大衆の雰囲気を読めない発言が論争をさらに拡大させた。
所属事務所のHYBEも新記録と外国メディアの絶賛を強調した広報活動に注力したが、音楽番組でのアンコールステージでもライブに関する酷評が続いた。これらの広報は「自画自賛」に過ぎず、火に油を注ぐ結果となった。大衆の心に響かなかったのは当然だった。K-POPグループ間の競争が過熱する中で、歌手としての本質ではなく記録作りにのみ集中しているのではないかという苦言も出てきた。
LE SSERAFIMのライブ論争以降、音楽業界ではパフォーマンスに隠れて過小評価されていたアイドルグループの歌唱力に注目する声が増えた。これを契機に、NMIXX、aespa、BABYMONSTERなどがライブ実力を認められ、人気が急上昇した。
そうした中で、LE SSERAFIMは先月30日にミニ4集『CRAZY』をリリースした。新作はミニ3集『EASY』以来6ヶ月ぶりのカムバックとなる。「CRAZY」というアルバム名で、「LE SSERAFIMと一緒に一度狂ってみよう」というメッセージを込めた。
コーチェラの論争以降、LE SSERAFIMは冷徹な評価を受けざるを得ない状況に立たされている。まだ論争を収めるほど完成度の高いステージを見せていないため、今回の活動で実力を証明する必要がある。
逆転を狙うため、今回のカムバックを前にLE SSERAFIMはカメラの外での率直な姿を収めたドキュメンタリーを公開した。しかし、結果は良くなかった。「感情を利用している」と批判的な世論が形成され、一部ではLE SSERAFIMが大衆に嫌われているのではないかという懸念も浮上した。
LE SSERAFIMもまた、大衆の冷たい視線を十分に認識している。リーダーのキム・チェウォンは先月29日に行われたメディアショーケースで、「これからもっと学び、経験しなければならないことがたくさんあることを再確認しました。もっと良くなる姿をお見せすることが私たちの永遠の課題のようです」と語った。
音楽業界も今回のアルバムがLE SSERAFIMの転換点になると予想している。冷めた大衆の評価と厳しい基準の中で、LE SSERAFIMが大きな危機を乗り越え、本当の成長を見せることができるか注目される。
ある音楽関係者は、「LE SSERAFIMがガールズグループとして達成した成果は明確です。しかし、その成果さえも色あせないように、今回の活動が非常に重要なターニングポイントとなるでしょう。デビュー以来、率直な自分たちの物語をストーリーテリングし、『気迫』をコンセプトに掲げてきたのだから、真の突破口、正面突破が必要です」と述べた。
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画像・記事の出典: スポーツソウル (韓国)