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俳優の松重豊が初めて長編映画の監督に挑戦した『孤独のグルメ ザ・ムービー』で、韓国俳優のユ・ジェミョンをキャスティングした経緯や撮影の感想を語りました。

第29回釜山国際映画祭(BIFF)に招待され釜山を訪れた映画監督兼俳優の松重豊は、3日の午前、映像産業センターで行われた国内メディア向けの記者会見に出席し、招待作品である『孤独のグルメ ザ・ムービー』について語りました。

松重豊は、2012年から放送が続いている日本のドラマ「孤独のグルメ」シリーズで、主人公の井之頭五郎を演じ、日本だけでなく韓国の視聴者からも多くの愛を受けています。

『孤独のグルメ ザ・ムービー』は「孤独のグルメ」シリーズの劇場版であり、松重豊が主人公として出演するだけでなく、映画の演出も手掛けた作品です。松重豊にとって初の長編監督作となり、BIFFでの初上映を経て、2025年3月に韓国で公開予定です。

特に今回の映画では、韓国が主要な撮影地として登場する点が注目を集めています。「孤独のグルメ」シリーズに韓国が登場するのは今回が初めてではありません。松重豊は2018年に韓国を訪れ、「孤独のグルメ」シーズン7の特別撮影を行っており、当時、歌手ソン・シギョンや女優パク・ジョンアと共演し話題となりました。また、2019年にもシーズン8で釜山やクジョラ島を訪問しています。

『孤独のグルメ ザ・ムービー』では、韓国の巨済(コジェ)島と、韓国人にとってもあまり馴染みのないナムプン島という小さな島が舞台として登場します。映画では、鶏ポッサムや巨済島の干しスケトウダラのスープ、サバ焼きなど韓国料理が紹介され、五郎が直接味わうシーンが登場します。これらの韓国料理が、劇中で五郎が探していたスープ料理の味を再現する上で重要な役割を果たしています。

松重豊は「私は福岡で生まれ育ちました。子供の頃から韓国のラジオ放送を聞いていたので、韓国は近くの外国として常に意識していました。実際に大人になって韓国に来てみると、特に釜山は魚を食材として使う点で日本と似ており、気候や野菜も似ていますが、味付けが違っていて美味しかったです」と、韓国に対する特別な親近感を語りました。

「海を越えるだけでこんなに違うのかと驚きました。海を越えるだけで同じ食材でも味が変わる点が、五郎が食べたい料理と直結していると考えました。映画のテーマはスープ探しで、フランスから始まって韓国へとつながる物語です。撮影地は全て自らロケハンして探し、韓国の料理専門家の協力で撮影地を選びました。シナリオ作成の段階から料理専門家と共に韓国の様々な食材を経験し、味の実験をしたのは私自身にとっても大きな冒険でした」と述べました。

さらに、映画『幸せの国』やドラマ『ノーウェイ・アウト:ザ・ルーレット』など数多くの作品に出演してきた俳優のユ・ジェミョンも『孤独のグルメ ザ・ムービー』に登場します。

松重豊はユ・ジェミョンのキャスティングについて、「最初から韓国を舞台に撮りたいという思いがありました。そして韓国で撮影するなら韓国の俳優と共演したかったので、韓国の俳優が出演している作品を色々と見ていました。そんな中で映画『声もなく』でユ・ジェミョンさんを見つけ、この俳優が好きだと思いました。すぐに翌日『ユ・ジェミョンだ』と確信を持って関係者に伝えました。最初にキャスティングを考えたユ・ジェミョンさんが参加してくれたことに感謝しています」と語りました。

ユ・ジェミョンとの共演については、「ユ・ジェミョンさんが出演するシーンは、映画で大きな笑いを誘うピークだと思います。言葉が通じなくても(食べ物を通して)コミュニケーションが可能だという点を映画で描きたかったのですが、その点でユ・ジェミョンさんとの共演がこの映画の最大の成果ではないかと思います」と満足感を表しました。

なお、BIFFは2日に開幕し、11日までの10日間、映画の殿堂一帯で開催されます。

記事出典:イーデイリー(韓国)

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