イギリス公共放送BBCは俳優チョン・ウソンの非婚子スキャンダルについて、「韓国社会における非伝統的な家族構造に関する国家的議論を引き起こした」と報じました。
非婚出産がもたらした波紋
11月27日(現地時間)、BBCはチョン・ウソンとモデルムン・ガビによる非婚出産について特集し、「チョン・ウソンは父親としての責任を果たすと述べたが、非婚出産がタブーとされる保守的な国で結婚について沈黙を貫いたことが強い反発を招いた」と伝えました。
一方で、「韓国が多様な家族構造を受け入れる態度に変化が見られる点を注目する声もある」とし、チョン・ウソンを擁護する意見にも触れました。
国内での批判と擁護の声
BBCはチョン・ウソンに対する韓国内の批判的な反応を紹介。
「良い人ぶっているが、子どもはお金で育つわけではない」
「これまで道徳的な人物を装っていたのが問題だ」といったコメントが取り上げられました。
さらに、与党国民の力所属の議員が「礼節を重んじる東方礼儀の国ではありえないことだ。時代が変わったとしても、韓国の伝統と国民感情は守られるべきだ」と批判的なコメントを残したことを報じました。
一方、野党共に民主党のイ・ソヨン議員が自身のSNSで、「誰かと共に暮らす決断は非常に実存的な決定だ。子どもを一緒に産んだからといって、関係を問わず結婚しなければならない、同居や扶養義務を負って夫婦として生きなければならないというのは息苦しい」とし、チョン・ウソンを支持する姿勢を示したことも伝えました。
韓国芸能界における厳しい基準
BBCは「韓国は著名人に対して過剰に高い社会的基準を課し、厳しい監視の目にさらされることで悪名高い」と指摘しました。さらに、韓国エンターテインメント業界の高圧的な側面にも言及し、このスキャンダルが韓国社会における家族観の変化を映し出していると分析しました。
チョン・ウソンの立場と論争
チョン・ウソンは11月24日に、ムン・ガビが3月に出産した子どもが自身の実子であることを認めました。所属事務所アーティストカンパニーは、「ムン・ガビ氏がSNSで公開した子どもはチョン・ウソンの実子で間違いない」と認め、「子どもの養育方針について最善の方向を議論している。チョン・ウソンは子どもに対して責任を最後まで果たす」とコメントしました。
チョン・ウソンは子どもに責任を持つ一方で結婚はしないという立場を明らかにしていますが、この姿勢がムン・ガビとの間で対立を生んだとされています。
韓国国内の世論
このスキャンダルをめぐり、ネットユーザー間では激しい論争が続いています。一部は「韓国社会で子どもを責任持つなら結婚が基本だ」「難民は受け入れるのに、自分の子どもは受け入れないのか」とチョン・ウソンを批判。
一方で、「合わない相手と結婚するより誠実なほうがいい」「両者の意見を聞くべきだ」「愛がなくても子どもができたら必ず結婚しなければならないのか」といった擁護意見も上がっています。
記事出典:毎日経済(韓国)